増谷淳子が日常の体験から感じること

11.Withコロナ Afterコロナ テレワークにおいて求められること


■新型コロナウイルスとともに、私たちの働き方に変革が求められる

全国で緊急事態宣言が解除されて約1カ月が経ち、徐々に日常生活に戻りつつあります。
とはいえ、私たちの生活様式は大きく変わったと感じます。三密を避けるのは当然のこと、マスク着用も当たり前、ソーシャルディスタンスが浸透する中で、働き方や仕事のやり方には大きな変革が迫られています。まさに働き方の転換期であるといえます。

既にオフィスワークからリモートワーク、テレワークへ、オンライン会議やオンライン飲み会など、オンライン上であらゆることを進めるスタイルへと切り替わろうとしています。このような変革が求められる中で、オンラインベースでの働き方に戸惑いや違和感を持たれている方もいらっしゃることでしょう。

オンラインではリアルで顔が見えない、職場にいるとすぐに気づけることもテレワークでは気づけないことが多い、コミュニケーションが取りづらい等のデメリットもある反面、無駄がなくなり効率的といったメリットも生まれています。メリットはよりよく活かし、デメリットは払拭するためにどうするかを考えていかなければなりません。

オンライン上での働き方は、コロナウイルス収束までの一時的な取り組みで終わらず、今後もこうした働き方が常態化すると考えられます。
まさしく、Withコロナ Afterコロナの中で求められるのはどのようなことでしょうか。

■オンラインベースで求められるのは「自由」と「責任」

オンラインベースでの働き方は、「自由」と「責任」の時代といえます。目の前から上司がいなくなり、周りには誰もおらず、自由に仕事ができる環境です。ただし、自由になるということは、そこには責任が伴いますから、結果を出さなければなりません。

一人で頑張るためには目的意識をしっかり持ち、自分を律することができないと、生産性を上げて短時間で仕事を終えることができなくなります。よって、テレワークでは「セルフマネジメント」と「セルフプロデュース」が求められます。マネジメントを例にとると、これまで対面で行っていた上司のOJT(マネジメント)ができなくなるため、働く環境整備から仕事の進め方、目標管理まで、自己管理が必要になります。また、テレワークになると誰もあなたを育ててくれませんから、自らの力で自分を育てていかなければなりません。

これからの時代は、すべて自分にかかってきます。自己責任のもと、Afterコロナに適合する生き方、働き方を見いだしていくことが求められます。

■重要なのは、「情報の共有化」と「情報発信」

決まった時だけ報告する、問題になった時だけ報告するのでは、コロナの時代は通用しません。
まず、朝一番には、自分の今日のスケジュールをクリーンに情報発信(掲示板にアップ)して、ガラス張り状態にします。各人が積極的に情報をオープンにすることで、情報の共有化を図ります。これにより、「今、上司のスケジュールが空いているので、〇〇の報告をしよう」「この時間は昼食タイムで上司は不在。その後の都合のよい時間帯に相談したい旨、事前にアポイントを取っておこう」等、次の情報発信に繫がります。 「報・連・相」を密にし、相互に情報を可視化するコミュニケーションを図ることが大切です。

■■ 概念のすり合わせが必要

概念は一人ひとり違い、上司と部下の論理も違うため、上司と部下のミスマッチが起こりやすくなります。よって、概念はすり合わせておかなければなりません。

たとえば、「きちんと報告しなさい」の「きちんと」とはどういうことか。我社の「きちんと」とはこういうこと、このようなレベルであるとすり合わせておかなければなりません。また、「朝一番で電話してください」といっても、各人の朝一番は時間帯が違います。

テレワークでは逐一指示できないため、こうした概念のすり合わせが事前に必要になります。さらに、目的を明確にし、ベクトルを揃えておかなければなりません。


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