増谷淳子が日常の体験から感じること

9.新年を迎えて 楽しく仕事をするための発想


■令和2年 新しい年を迎えて

元号も新しく「令和」となって初めての年明けです。初めて迎える新年の干支は「子年」。元号が変わって最初の年を干支で一番手の「子年」で迎えます。
正式には「庚子(かのえ・ね)」。始まりの意味を持つ「子」と力強さをイメージする「庚」があわさり、「変化が多い1年」になるようです。新たな芽吹きと繁栄の始まりであるため、変化を求めて新しいことにチャレンジするのに適した年になるといわれています。

皆様は令和2年をどのような年にしたいですか。何かを始めたいと思っていらっしゃる方は、今年はそのチャンスかもしれません。新年は何かを始めるにはとてもよい時。
そして今年は、東京オリンピックが開催される記念の年でもあります。令和という新しい時代に向けて、自らの軸となる価値観を明確にし、新しい自分づくりにチャレンジしませんか。
新年最初のコラムは「楽しく仕事をする」ための発想について取り上げました。

■相手の喜ぶ顔をイメージして、楽しく仕事に取り組む

仕事楽しくない、仕事に対する新鮮味が薄れてきている、マンネリ化していると感じていらっしゃる方には必見です。ほんの少し、これまでの発想や視点を変えてみませんか。そこから楽しく仕事に取り組むヒントや工夫を見つけていただけると幸いです。

どのような仕事でも、仕事仕事として取り組むと、昨日と同じことの繰り返しになります。そこで、人を特定して取り組む視点を持つことをお勧めしたいと思います。「このお客様にどのように喜ばれたいか」「この仕事ができたときに、相手にどのように言われたいか」と、ゴール(相手の喜ぶ顔)をイメージし、そこから自分がするべきこと、できることを逆算していくのです。

たとえば、親友の誕生日祝いを計画するとき、どのようにして相手を喜ばせようかと考えますよね。「心に残るお祝いをしてくれて、どうもありがとう!」と、相手に喜ばれるために、何ができるのか。お祝いの気持ちを形にするために、どのようなプレゼントを選ぼうか、どのような言葉を添えて渡そうか、場所・お店はどこにしようか、お料理や飲み物は…などと、相手の喜ぶ顔をイメージしながら準備をすることで、自分もその時間がワクワクと楽しくなります。
それが仕事のときはどうでしょう。こんなにワクワクして取り組めているでしょうか。

■相手に合わせたハッピーゴールを設定する

そこで相手に合わせたゴールを設定することから始めるのです。ゴールが明確になると、ゴールに向けての創意工夫や自分の想いが生まれます。このゴール設定を、私は「ハッピーゴール」と名づけています。ここから逆算して、自分にできることを考えます。
「〇〇さん、どうもありがとう。時間のないなかで、ここまでプレゼンしやすい会議資料を作成してくれて助かったよ」と言って、上司に喜んでもらうために何をするかを考えるのです。ただし、同じ依頼でも相手によって求めることが違うため、相手をよく理解しなければ、喜ばれる仕事にはなりません。
こうした取り組みから仕事に新鮮さが生まれ、周りからの感謝も増えて、仕事楽しくなり、好循環のサイクルが回りはじめます。

■「自分視点」から「相手視点」の行動へシフトする

「自分視点」で考えた行動は、自分の都合を優先しがちです。自分が楽にやりやすいように仕事を進めますから、周りから感謝されることは少ないでしょう。その反対に「相手視点」に立って考えると、手間や時間を惜しまず、相手の役に立つことを優先しますから、配慮や気配りを行き届かせた仕事をすることでしょう。

同じ仕事をするのであれば、「ハッピーゴール」を描いて相手に喜ばれ、自分も楽しく成果に繋がる仕事ができれば最高ですね。


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